教養演習Annex2025 教養演習Annex2025

高1高2全生徒と高3希望者を対象に、「教養演習Annex2025」と題する特別講座が開催されました。生徒たちは、古典文学、英米文学・文化、国際法学×歴史学、経済学、情報理工学、総合機械工学、地域生態学、認知科学、音楽デザインという多方面に渡るテーマから希望のテーマを選び、各講義に参加しました。それぞれの講義は、青山学院大学、津田塾大学、東京女子大学、上智大学、早稲田大学、東京農工大学、東京薬科大学、国立音楽大学の先生方、そして日経BPより講師の方がご担当くださいました。

各講座とも大学の教養科目やゼミ講義を体験するような、貴重な時間となりました。質疑応答では多くの質問も寄せられ、今後の進路選択の参考になる贅沢なひとときでした。

フィリピンからのお手紙~ MFB(メルセス会フィリピン奨学金制度)~ フィリピンからのお手紙~ MFB(メルセス会フィリピン奨学金制度)~

光塩では、独自の支援活動であるMFB(メルセス会フィリピン奨学金制度)を通して、フィリピンの青年たちの経済支援をしています。先日、MFBを通じて学業を終えたエズラさんから、光塩宛てに感謝の手紙をいただきました。エズラさんは、大学で英語教育を専攻し、卒業に際しては成績優秀者の称号、”CUM LAUDE”を授与されたそうです。生徒たちから募ったお金が、フィリピンの学生にとって希望の光となっていることを改めて実感し、心から嬉しく思います。添付の写真はエズラさんがワーキングスカラーとして働いていたMercedarian Retreat Houseの様子です。(2013年に本校の教員が撮影しました)

以下エズラさんからの手紙の内容です。


光塩女子学院中・高等科の皆さんへ

本題に入る前に、私が常に心の支えとしてきた言葉をご紹介させてください——『人生に起こるすべてのことには理由がある』この信念は、幾多の試練を乗り越える力となり、特にボホールで大学出願に臨んでいた頃には、私を力強く支えてくれました。

私は、志望した州立大学のいずれかに合格できると自信をもっていました。しかし、不合格の知らせを受けたとき、本当に不安でいっぱいで、これからどうやって学業を続けていけばよいのか、まったく見当がつきませんでした。それでも学士号取得の夢を叶えるため、私は奨学金の機会を探し、友人や知人に助けを求めました。夢が遠ざかってしまったと思ったそのとき、神様は私に別の道を示してくださいました—それはMercedarian Retreat Houseにワーキングスカラー(※1)として応募するという道でした。無事に合格できたことは大きな喜びでしたが、さらに幸せなことに、光塩から奨学生の一人として選ばれました。あなた方のご厚意は私の人生を大きく変えました。

3人きょうだいの長女として、母一人が家族の生活を支えている中、私は常に責任の重さを感じてきました。ご支援のおかげで、経済的な不安を抱えることなく学業に専念することができました。そして、あなた方の優しさのおかげで、2025年6月4日、英語専攻の中等教育学士課程を誇りを持って卒業することができました。私はラテン名誉称号である CUM LAUDE(※2)をいただくことができ、とても光栄でした。さらに、所属する団体「英語専攻協会(the English Major’s Society)」において、会計および監査役としての活動が評価され、メダルと証明書をいただきました。これらの功績は、私だけのものではなく、あなたのものでもあります。あなたのご支援があったからこそ、実現することができました。

まさに、『神にできないことは何もない』(ルカ 1章37節)という聖句のとおり、あなた方のご支援は、私の人生の中でその言葉の真実を示してくれました。光塩の皆様、本当にありがとうございます。あなた方のご親切は、私の心に深く刻まれ、生涯忘れることはありません。どうか主が、健康と導き、そして幸せを豊かに授けてくださいますように。私はベリスメルセス宣教修道女会のシスターたちや私の旅に関わってくれた仲間の奨学生たちにも、ずっと感謝しております。あなた方は私にとって経済的、感情的、精神的な力の源であり、あなた方の助けがなければ、今の私はありませんでした。

改めまして、2021年から2025年までの奨学生としてご支援いただいたエズラでした。満面の笑顔と、感謝に満ちた大きな心を込めて、ここでご挨拶を締めくくらせていただきます。心よりの感謝を込めて。

エズラ

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※1 working scholar :学業と施設内での業務を両立しながら学ぶ奨学生制度。

※2 CUM LAUDE  :ラテン語で「称賛とともに」。成績優秀者に授与される名誉称号。

 

東大女子母校訪問 東大女子母校訪問

毎年恒例の企画、東大女子母校訪問。東京大学に進学した卒業生3名が高等科生に向けて大学生活について話に来てくださいました。

まずは卒業生が用意した東大○×クイズ。赤門は誰でも通れる?授業で話す言葉が難解すぎて学生たちから「教授語-日本語辞典」を作られた先生がいる?枕投げ、囲碁、盆踊りをする授業がある?正解者には東大グッズが進呈され、会場は盛り上がります。

実際の時間割やゼミ、部活、アルバイトなどリアルな大学生活の様子を、写真を交えて話して下さり、みな興味津々。後半は高校時代の勉強方法について…生徒たちは熱心にメモを取ります。高1から高3までの勉強計画や科目ごとのおすすめ勉強法から、落ち込んだ時の元気の出し方まで、俯瞰的な視点からアドバイスをいただきました。

「高等科での学習は大学進学後も役に立ちます。論文は英語で書かれますし、理科の原理原則は科学の面白さにつながり、数学は論理的な思考・表現に役立ちます。自分の話を他者に簡潔にわかりやすく伝えるためには国語力は必須です。」という卒業生からのメッセージを、生徒たちは深く受け止めていた様子でした。

会の終了後も個別の質問・相談、さらに教員との懇談と、楽しいひと時を分かち合いました。

クイズ優秀者には東大グッズを進呈

個別の質疑応答にも丁寧に答えてくれました

原口るみ先生特別授業~高2教養演習~ 原口るみ先生特別授業~高2教養演習~

10月、高2の教養演習の授業では、2週に渡り、本校の卒業生で、東京学芸大学教職大学院、准教授の 原口るみ先生による講演会を実施しました。「主を畏れることは智恵の初め」というテーマでのお話に、皆熱心に耳を傾けていました。1週目は主に地震や津波のメカニズム関する学びを深め、防災意識を高めました。防災グッズは各人によって必要とするものが変わります。緊急時、持っておきたいものをまとめた防災ポーチを作って持ち歩こう、という先生の呼びかけに、生徒は各々考えを巡らせていました。2週目は、東日本大震災の話から発展して、原子力発電のメカニズムに関する学びを深めました。地震などが起こった際には、デマにも注意が必要です。現代は、生成AIによって誰もが簡単にフェイク画像を作ることのできる時代になりつつあります。原口先生は生徒に「流言は智者に止まる(根拠がない情報に接してもそこでストップすることのできる智者になろう)」と伝えてくださいました。さらに、原子力発電を推進する上で起こるベネフィットとリスクを、実際のニュース映像や動画を見ながら順を追って紐解き、講演の最後には原子力発電所の推進に関する賛否を生徒はそれぞれアウトプットし、振り返りシートに書き留めました。

高2 修学旅行 高2 修学旅行

高2は、10/1(水)~10/4(土)の3泊4日で、奈良・京都へ修学旅行に行きました。

1日目は、東大寺を拝観しました。生徒たちは野生の鹿に驚きながらも、班ごとのフィールドワークで、ガイドさんの説明を熱心に聴いていました。特に大仏の迫力には皆が圧倒されていました。

2日目は、法隆寺と薬師寺を拝観しました。法隆寺では、ガイドさんから建造物の歴史等を学びました。大宝蔵院の名宝には生徒たちが目を輝かせていました。薬師寺では、法話が大変盛り上がり、感動して泣いている生徒もいました。ホテルでは、株式会社らくたびの若村亮氏からご講演をいただき、3日目の京都市内班別自主研修に向けて大きなヒントをいただきました。

3日目は、班ごとに京都市内を巡りました。事前に綿密に計画したプランに沿って、全ての班が楽しみながらもほぼ時間通りにホテルに帰着できました。どの班も大きなトラブルなく時間を守って帰着できたことは素晴らしかったです。夕食ではジュースで乾杯をしてコース料理を楽しみました。

4日目は、宇治平等院を拝観しました。あいにくの天候でしたが、最終日の名残を惜しむように、鳳凰堂や鳳翔館等をじっくりと鑑賞していました。京都最後の昼食会場では、3日目の班別自主研修のプランが優秀だった3つの班が表彰されました。おめでとうございます!

思い返せばあっという間の4日間でしたが、毎日が学びあり、笑いありの大変充実した修学旅行になりました。この4日間の全ての経験は、今後の学院生活に必ず活かされると確信しています。

 

奈良公園の鹿、東大寺大仏殿(1日目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

法隆寺、薬師寺、若村氏の講演会(2日目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

清水寺の参道「清水坂」、ジュースで乾杯(3日目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇治平等院、ハトヤ瑞鳳閣で昼食(4日目)

 

 

 

 

 

 

 

 

中1キャリア教育講演会 中1キャリア教育講演会

中1は、キャリア教育の一環として、6名の保護者の方をお招きして、講演会を開催しました。

さまざまな職種の方が、スライドを使って中学校時代をどのように過ごし、それが現在のお仕事にどのように繋がっているのかを話してくださいました。また、お仕事のやりがい、喜び、苦労された体験などを、熱意をこめて語ってくださいました。

生徒たちは真剣にメモを取りながらお話を伺い、保護者の方へ感謝の言葉を綴っていました。

これまで知らなかった職業について知るとともに、社会についての視野を広げることもできた有意義な1時間でした。

将来の進路・自身のキャリア形成を考えていく上で、この講演会が指針になればと思います。

 

保護者のお話に耳を傾ける生徒たち

真剣にメモを取る様子

 

 

 

中2 藤嶋昭先生講演会~科学を楽しく~ 中2 藤嶋昭先生講演会~科学を楽しく~

中2は総合の時間に、東京理科大学第9代学長で、現在は栄誉教授でいらっしゃる藤嶋昭先生をお招きし、講演会を実施しました。

身近な自然現象についてのお話や、先生ご自身が発見された光触媒について、その仕組みや実用例についても詳しく説明してくださいました。

また、6名の科学者の偉大な功績の紹介の中で、本を読むことの大切さを生徒たちに伝えてくださいました。

科学の面白さをかみ砕いて分かりやすくお話してくださり、質疑応答でもたくさんの質問が出ました。

今を読み解く「新聞ノート」~社会科~ 今を読み解く「新聞ノート」~社会科~

積み上げられたノートを開くと、各ページの左側には新聞記事、右側には要約と感想…。これは、社会科の授業で伝統的に作成している「新聞ノート」です。中2から高3、各学年の生徒は、注目の記事をスクラップしながら気になる社会問題や政治・経済のテーマを追究してゆきます。簡易なデジタル版のニュースではできない、「手を動かし、切って貼って書く」という作業が興味の深掘りにつながります。

先生の赤ペンのコメントやスタンプを励みに、ついついノート作りに力が入り、探究レベルになる人も。これまでには、新聞ノートをきっかけにマスコミ志望を固めた生徒もいたそうです。新聞は「社会に開かれた窓」、ノートを通して現代と自分の興味を読み解く、大事な教材です。

積み上げられたノート。写真は高等科生の新聞ノートです。

社会科の先生が1冊ずつコメントを書きます。

 

 

 

 

 

 

小さな記事でも、興味を持ったらスクラップして要約と感想を書きます。先生からのコメントが楽しみです。

先生が押す、可愛いデザインのスタンプはフィードバックも兼ねています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マッチ先生が贈る今月の一句ー10月 マッチ先生が贈る今月の一句ー10月

宵闇に香やはかくるる金木犀

先週から、季節は突然冬になりました。朝夕の風が身に染みる今日この頃をいかがお過ごしでしょうか。

最近、街を歩いていると、どこからともなく上品な香りが漂って気持ちをリラックスさせてくれます。辺りを見回しても目に映るのは樹木ばかり。目を凝らしてようやく、梢にかたまってついている黄色い小花を見つけることができます。金木犀の花は、こんなに目立たない姿なのに、香りを放って存在を知らせているのです。

金木犀を想うとき、きまって浮かぶのが、『古今和歌集』にある春の歌です。金木犀のようにひそやかに香る梅の花を詠んでいます。

春の夜のやみはあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる  凡河内躬恒

梅の花も、桜ほどの華やかさはないものの、そこはかとない香を漂わせて心を和らげてくれます。金木犀は、闇の中でも香を放つ梅と同じような存在と言えるでしょう。

人にもそれぞれの特性があると思います。ある人は、先頭に立って人々を率いていく存在。またある人は、表舞台に出ることなく、陰から人々を支える存在です。若い頃の自分は、人の陰に立つことを快く思ってはいませんでした。私も表舞台に立ち、皆を率いていきたいと思っていました。でも、「適材適所」ということは確かにあるのだと、今は思っています。みんながみんな、前に出ようとしたらどうなるでしょうか。やはり、後ろから、あるいは縁の下から支える人が必要なのだと思います。

今の私の希望は、金木犀のようにそそと咲き、姿は見せずとも、ひそやかに香って人を癒すことです。

陰のような存在であることを心さびしく思い、悩んでいる方は、この金木犀の生きざまを見直してみてください。少しだけ心が軽くなると思います。

第3回学校説明会 第3回学校説明会

第3回説明会は、自分たちの通う学校を紹介したいという熱意を抱く「光塩PR部」の生徒たちが主体で行われました。

生徒たちは、ホールでスライドを使って説明するチームと校内案内をするチームとに分かれて学校紹介を行いました。

見学案内をした生徒たちは、見学者の方たちの質問に真摯に答えつつ、校内施設を丁寧に案内して回りました。一生懸命案内する生徒たちの熱意に、見学者からは笑みがこぼれていました。

いっぽう、ホールでの説明は、3つのテーマに分けて行われました。

1番目は、中等科生による学校生活についての説明です。共同担任制、学校での1日の過ごし方、学習のこと、休み時間や放課後の過ごし方など、在校生ならではの視点で光塩をアピールしました。今回が説明会デビューの生徒もおり、初めは緊張した面持ちでしたが、中学生らしいさわやかな説明で、聴衆は惜しみない拍手を送っていました。

2番目は、オーストラリア・ニュージーランドでターム留学や短期研修に参加した高等科生からの「短期留学」についての説明でした。まず留学の仕組みを説明した後、自分たちが体験したプログラムの紹介、ホストファミリーとの交流について、たくさんの写真とともに紹介しました。結びに、この留学体験を通しての学びをしっかりと伝えていたのが印象的でした。

3番目のテーマは、クラブ活動や学校行事、特別講座、そして高大連携の取り組みです。特別講座は、今年度から開設された「スペイン探究」など、生徒たちの「おすすめ講座」を紹介しました。また、高大連携については、科目等履修生やキャンパスツアーなど、たくさんのプログラムが紹介されました。聴衆の興味を喚起する内容を、聞き取りやすい話し方で紹介していました。

この説明会を通して、ありのままの「光塩」を知っていただけたのではないかと思います。

11月に開催される親睦会でも生徒による校内案内ツアーや質問コーナーがありますので、関心を持たれた方はぜひ足をお運びください。

図書室を紹介する光塩PR部の生徒

高1オープンスペースの案内

中等科校舎のマリア像を紹介

高等科校舎での案内

中等科生による共同担任制の紹介

短期留学についての説明

高等科生による特別講座の紹介

熱を入れて説明する中等科生

ラーニングコモンズの紹介