特別講座「国際NPO(せいぼ)の活動に参加してみよう!」ではりそなホールディングス・サステナビリティ推進室の吉本圭吾先生をお迎えし、2回にわたり特別授業を実施しました。
第1回は人権について。吉本先生は企業のCSR(企業の社会的責任)調達について、世界の具体例をたくさん交えてお話しになりました。食糧援助を上回る量のフードロスや大量に廃棄されるファストファッションの衣料。豊かさを求めたはずなのにどうしてこうなるのでしょう。劣悪な労働環境の労働者(現代奴隷)は4030万人に及び、近代以前の奴隷より多いそうです。
将来にわたって豊かさを維持するためには、企業は本来CSR調達をしなくてはいけないはずです。どうすれば、この考え方が広まるでしょうか?
第2回は環境について。地球温暖化は海面上昇のほかに何をもたらすでしょう?生態系への影響、気候難民、食糧の生産の不足、あたらしい南北問題や紛争…。今回も、教室ではロールプレイを取り入れたグループワークが行われました。有害物質を管理不十分な状況で使用し、環境汚染をしたことが発覚したとある貧しい国の工場。健康被害も出ています。それでは、この工場から仕入れている先進国の企業はどうするべきでしょう?再び、企業チーム(の生徒グループ)は知恵を絞り、「現地工場を買収します」と答えました。
貧しい国の工場や労働者、先進国の企業や消費者がお金の動きでつながる現在の世界の中で、どうすれば人権や環境を現実に合わせて守ってゆけるのか、生徒それぞれが真剣に考える授業となりました。授業が終わった後も吉本先生に熱心に質問をする生徒が並んでいました。
ユーモアを交えてお話される吉本先生
もし自分が当事者だったら?生徒は真剣に考えます
事前学習のロールプレイの記事(6月)はこちら