マッチ先生が贈る今月の一句ー6月 マッチ先生が贈る今月の一句ー6月
「幼少の茅(ち)の輪くぐりを懐かしむ」
真夏を思わせる日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。5月は国民の祝日もあり、全国的にも様々な行事があって、華々しい月といったイメージがありますが、6月は祝祭日がなく、時の記念日などの記念日はありますが、何となく地味なイメージがありますね。
でも、古人は6月の晦日を、半年に一度の「禊(みそぎ)」の日と定め、12日31日の大晦日と同様に、罪やけがれを祓(はら)う儀式を盛大に行っていたようです。その片鱗が今でも窺えるのが、神社に設置されている「茅の輪」。うちの近所にもあります。幼少期、意味もわからずにくぐった記憶があります。
「風そよぐならのおがわの夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける」家隆
百人一首に詠まれた和歌です。実際には旧暦の6月は現在の7月下旬ですから、夏の終わりということになるのですが、現在はこれからが「酷暑」。花火大会や盆踊りのような夏の行事が目白押しですね。今を生きる私たちですが、昔から受け継がれてきた行事に目を向け、日本の伝統文化を味わってみませんか。