日頃は光塩女子学院を御心に掛けてくださり、有難うございます。
このたび、シスター・太田 牧子より引き継ぎ、学校法人 光塩女子学園の理事長に就任いたしました関戸 素子でございます。非力ながらも理事長という重責をお引き受けいたしましたのは、光塩女子学院を愛するが故のことです。理事長としての務めを果たしていく中で、神のいつくしみに支えられつつ、皆様のお力添えをいただけるものと確信いたしております。一卒業生としても、また、べリス・メルセス宣教修道女会員といたしましても、光塩女子学院のさらなる発展を目指し、心をこめて使命を全うしてまいりたく存じます。皆様のご指導・ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
1931年に創立いたしました光塩女子学院は、今年87年目を歩み始めます。スペインから来日された福者マドレ・マルガリタは、初めて出会う日本人から深い感銘を受けられました。お互い同士、深々と丁寧にお辞儀をしあう姿を見、互いのかけがえのなさを認め、相手の存在を大切にし、尊敬し合う人と人とのかかわり方に、キリスト教精神に通じるものを感じ取られたのだと思います。光塩女子学院では、日々の生活の中で他者を大切にし、他者のために喜んで生きるという人生のあり方を学んでいます。
私は常務理事として、昨年度1年間光塩女子学院初等科・中等科・高等科をはじめ、光塩幼稚園、日野幼稚園の多様な行事に参加いたしました。満3歳になったばかりの園児から、児童・生徒は勿論のこと、成人を祝う若い卒業生、そしてはほぼ1世紀を生き抜いていらした光塩女子学院の大先輩方とお会いし、それぞれの年代の方々の中に共通の思いを汲むことができました。それはどの世代にも共通する‟光塩のこころ”です。3歳の子供たちには、これから大きく成長していく希望を、二十歳を祝った卒業生には、社会へ飛翔する確かな歩みを、多くの齢を重ねられた先輩方には、どっしりとした光塩生の模範を見せていただきました。今まで共に歩んでまいりました中・高等科での日々同様、今後は輝いた人生を送っておられる光塩共同体の皆さまとご一緒に新たな歩みを進められることを嬉しく、また、光栄に存じております。
光塩女子学院は、その校名の通り、自分がすでに「世の光であり、地の塩である」という自らの使命を生きること、他者と共に考え「よきしらせ」のメッセンジャーとして成長することを目指しております。幸い今年12月には、建築中の高等科校舎・学園中枢の建物が完成し、21世紀に相応しい教育、新カリキュラムにも対応できるICT関係の整備も完了します。生徒・児童・園児が自ら課題を発見し、柔軟な発想から解決を目指すための底力を育み、グローバル教育をさらに推し進めてまいる所存です。生徒・児童・園児一人ひとりが学びを社会に生かし、ノーブレス・オブリージュを自然に体現できる人へと成長できる学校・幼稚園であるよう努めてまいります。
学校法人 光塩女子学園 理事長 関戸 素子